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YOJ2011観戦記 9月24日 準決勝の様子

男子シングルス

男子シングルス準決勝は、昨日ファイナルの末、田児賢一(NTT東日本)を下し、本大会連覇を狙うリー・チョンウェイ(マレーシア)と世界ランキング3位のピーター・ハーグ・ゲード(デンマーク)が対戦した。リー・チョンウェイは今年すでにスーパーシリーズで4勝と、好調を維持している。一方のピーター・ハーグ・ゲードは今年で34歳だが、テクニックとゲームメイクには定評がある。
第1ゲーム、リー・チョンウェイが圧倒的なスピードと正確なショットで点数を重ね、9-0と完璧なゲームを展開する。ピーター・ハーグ・ゲードは、スピードに対応すべく、大きくコースを突いたショットで対抗するも、リー・チョンウェイは丁寧にリターンし、チャンスでスマッシュを決めていく。また、ネット前でフェイントを利かせたショットで前後左右に翻弄し、ピーター・ハーグ・ゲードに先手を打たせない。最後は、リー・チョンウェイがスマッシュレシーブに素早く前に入り、プッシュを決めて21-13でこのゲームを奪う。
第2ゲームは、一転してお互いに出方を伺うようにラリーをする展開になり、点数を重ねていく。16-16からリー・チョンウェイが素早く前に出てクロスネットで決め、さらにピーター・ハーグ・ゲードの放ったライン際へのクロススマッシュはわずかにアウト。そのまま、リー・チョンウェイがマッチポイントを握り、ピーター・ハーグ・ゲードのネットショットがネットにかかり、21-16で決勝進出を決めた。
試合後、リー・チョンウェイは「明日決勝で戦うチェン・ロン(中国:世界ランキング4位)とは、対戦成績で優位に立っているので、自信を持っていきたい。しかし、自信過剰にならないようにしたい。30周年の記念大会なので、優勝したい。」と連覇への強い思いを語った。

もう一方の準決勝では、世界ランキング1位のリン・ダン(中国)が左足の小指のケガのため、棄権した。「今回棄権をして申し訳なく、また遺憾に思っております。自分のプレーをすることができないので、理解をしてもらいたい。後半の試合がまだ残っているので、ここでプレーをすることは得策でない。上海オープンを見に来てほしいし、中国を応援してもらいたい。ケガを治して、来年はもっといい状態で試合に臨みたい。」と語った。

女子シングルス

女子シングルス準決勝は、サイネ・ネワル(インド)とユリアン・シェンク(ドイツ)が対戦した。
サイネ・ネワルは世界ランキング5位。’10インドネシアオープン、シンガポールオープン、香港オープンで優勝している。スピードのあるフットワークから苦しい場面からでも力強いショットを繰り出す。ユリアン・シェンクは世界ランキング8位。’11全英オープンベスト8、世界選手権3位と好調を維持している。長身からのショットに頼ることなく、しっかりとシャトルコントロールする技術を持っている。
第1ゲーム前半は、サイネ・ネワルは徹底してユリアン・シェンクのバック奥へシャトルを集める。
これに対してユリアン・シェンクはフォア奥へクリアー、バック前にカットを運ぶ対照的な攻め方を見せる。13-11とリードしたサイネ・ネワルは、次第にフォア奥にもシャトルを集めコートを大きく使い揺さぶる。しかしユリアン・シェンクは、バックに追い込まれても回り込みラウンドでショットを放ち、追いすがる。特にヘアピンの精度は高く、これが大きな武器となりついに19-17と逆転する。
「相手はいろんなプレッシャーをかけてくるので、動きのスピードを上げて、自分のレシーブ力を信じて臨んだ。」とユリアン・シェンクが話すように、長いラリーになり苦しく思われる場面でも自分のペースでゲームメイクして、結局21-19でユリアン・シェンクがこのゲームを奪った。

これまでの2人の対戦成績を見ると5勝2敗とサイネ・ネワルがリードしているが、第2ゲームに入ってもユリアン・シェンクがペースを掴む。8-8の同点から連続5ポイントを奪って突き放すが、この内3本は絶妙のヘアピンショットがもたらしたものであった。サイネ・ネワルは「相手はミスがなく、特にネットプレーが良かった。」と振り返ったように、最後は連続7ポイントをあげたユリアン・シェンクが21-10のストレートで、初めてスーパーシリーズでの決勝進出を果たした。
ユリアン・シェンクは「明日も第1コートに立てることを楽しみにしている。調子のいい状態を保っているので、ベストを尽くして観客の皆さんにも喜んでいただける試合を行いたい。」と抱負を話した。

男子ダブルス

男子ダブルス準決勝は、世界ランキング1位で世界選手権4度の優勝のカイ・ユン/フ・ハイファン(中国)と世界ランキング5位のクー・ケンケット/タン・ブンホン(マレーシア)が対戦した。昨年の決勝と同じカードで、カイ・ユン/フ・ハイファンがこの大会初優勝を飾っている。一方のクー・ケンケット/タン・ブンホンはここまでスーパーシリーズでの優勝はなく、昨年の雪辱を晴らすためにも決勝への思いは強い。
第1ゲーム、カイ・ユンが前衛で作り、フ・ハイファンが強烈なスマッシュの得意のパターンで決めていけば、クー・ケンケット/タン・ブンホンはマレーシアの得意とする低いレシーブとドライブでチャンスを作り、決めていく。お互いに点数を重ね、競った場面から中国が持ち味の攻撃的な連続アタックで5連続ポイントを奪い、12-7と抜け出す。しかし、クーが前衛への絶妙な飛び出しを見せ、中国は流れを引き寄せきれず、17-17と同点にされてしまう。「スピードもテクニックも自分たちが勝っている。」というフ・ハイファンは冷静にゲームをコントロールし、最後はフ・ハイファンがプッシュを決めて、21-17とこのゲームを奪う。
第2ゲーム序盤、1ゲーム目の流れで中国ペアは5連続ポイントを奪い、有利に進めていく。しかし、9-6と中国リードながら、マレーシアは粘り強いレシーブと得意のドライブを中心としたラリーを展開し、11-10と逆転する。中国ペアに思うように攻撃をさせず、タン・ブンホンの強烈なスマッシュ、クー・ケンケットのプッシュのパターンで点数を奪い、最後は、タン・ブンホンのスマッシュで、21-19でクー・ケンケット/タン・ブンホンが奪い返す。
ファイナルゲームは、カイ・ユンの前衛でプレッシャーを与え、マレーシアペアにドライブを有効に使わせず、スマッシュ・プッシュの連続攻撃で点数を重ねていく。マレーシアペアはサービスをショートにリターンし、得意の低空戦に持ち込んで盛り返す。フ・ハイファンが「彼らとのゲームは、いつもファイナルゲームになる。焦らずに必ず勝つんだと冷静にプレーしている。」と振り返ったように、14-16とリードされた場面でも強気な攻めを見せ、カイ・ユンがスマッシュリターンをプッシュで決めるなどして17-16と逆転する。クー・ケンケットの倒れながらの粘り強いレシーブに対してもプッシュの連打で決めていきリードを許さない。最後は、クー・ケンケットのドライブがネットにかかり、21-19でカイ・ユン/フ・ハイファンが決勝進出を決め、連覇へ王手をかけた。
試合後、カイ・ユンは「お互いに全力を出せたいい試合だった。」と振り返ると、「厳しい試合で疲れているが、オリンピックのためにもなんとしてもここでポイントを取る。」とフ・ハイファンが優勝への強い気持ちを話した。明日の決勝は、北京オリンピック金メダリストのマルキス・キドー/ヘンドラ・セティアワン(インドネシア)との同国対決を制した世界ランキング6位のモハンマド・アーサン/ボナ・セプタノ(インドネシア)と対戦する。

女子ダブルス

女子ダブルス準決勝、世界ランキング3位の藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサス)がバオ・イーシン/ツォン・チャンシン(中国)と対戦した。この中国ペアは新鋭ながら1回戦で前田美順/末綱聡子を、準々決勝で松尾静香/内藤真実を破っており、日本勢は何としても勝利したい一戦となった。

 第1ゲーム、強力なスマッシュを多用して攻めてくる中国ペアに対して、藤井/垣岩は足を動かして応戦する。一歩も引くことなく、踏み込んで放つ強いリターンが相手の前衛を抜き、自分たちのペースに持ち込む。前日同様に垣岩の反応が良く、藤井も足が動いている分、よりレシーブのタメが効いて相手に万全な体制で打たせない。甘い球が返ってきたところでツォン・チャンシンへとスマッシュを集め、優位な試合運びで21-17と先取した。

 第2ゲーム、ギアを切り替えた中国ペアは持ち前の攻撃力を発揮し、序盤から肉薄した試合展開となる。バオ・イーシンが早くネット前に入ることでツォン・チャンシンは後衛へ下がりやすくなり、スマッシュを打つ本数が多くなるにつれてその威力が目を覚ます。激しいラリーが続く中、中盤以降垣岩のレシーブにミスが出始める。そんな後輩をカバーするかのように藤井が縦横無尽にコートを駆け回り、フェイントかけながらコースを突くショットでポイントを稼ぎ、20-18とマッチポイントを握る。しかし、ここで「勝ちたい強い気持ちで打っていったが、相手も強い気持ちで次々とレシーブしてきた。なかなか決まらない中で単調になってしまった。」と試合後藤井が語ったとおり、中国ペアは藤井/垣岩のスマッシュを返し続け、逆に上がってきた球に対して決まるまで打ち続けた結果20-20と土壇場で追いつく。この勢いに押し切られる形で、最後もツォン・チャンシンのスマッシュがコートに突き刺さり、藤井・垣岩はあと一歩のところで22-24とこのゲームを落としてします。

 ファイナルゲームは、藤井/垣岩が「2ゲーム目を失った精神的なダメージが大きく、体も動かなくなった。」と言うように、それまで前で捌けていたレシーブを一歩後ろでとるような形となり、劣勢のまま1-8と大量リードを許してしまう。それを見た中国ペアは気持ちに余裕が出てきたのか、それまでほとんど打たなかったドロップを多く交えての攻撃に転じる。藤井/垣岩はこれまでの戦いを支えてきたクロスリターンで相手を抜き去るエースを決めるなど、最後まであきらめずに1点ずつ返していくが、無情にも相手のラウンドからの強烈なクロススマッシュが次々と決まる。結局、勝負どころを強打で押し切られ、15-21でこのゲームを落とし敗戦。1時間31分の長い試合を終えた。

 試合後の会見で藤井/垣岩は「敗戦直後はとにかく悔しさだけがこみ上げてきたが今は前向きに考えられる、思っていた以上に通用する部分が多くあったので、早く再戦して、次は勝ちたい。」と口を揃えた。

混合ダブルス

準々決勝で佐藤翔治/松尾静香を圧倒的な連続攻撃で退けたヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティーナ・ペダーセン(デンマーク)がマウケル・フックス/バージット・ミシェルズ(ドイツ)と対戦した。今年のマレーシアオープンではデンマークペアが快勝しており、ドイツペアはその雪辱に燃える。
第1ゲーム、ドイツペアが躍動する。出だしこそデンマークペアに4連続ポイントを許すが、低く返ってくる球に対してマウケル・フックスが積極的に飛びつき、次々にスマッシュを決めていく。デンマークペアは長身サウスポーのヨアキム・フィッシャー・ニールセンが打ち込む展開に持ち込めない。ドイツペアの攻撃をクリスティーナ・ペダーセンが返しきれずにこのゲームを18-21で落とす。
第2ゲーム、強力なドライブが行き交うラリーが増え始め、クリスティーナ・ペダーセンがゲームをコントロールし始める。ネット前に入りながらもドライブに反応し、ドイツペアに多くロブを上げさせることでヨアキム・フィッシャー・ニールセンの角度あるスマッシュが炸裂した。このラリー展開で、積極的にいきたいドイツペアは勝負を焦ってミスを連発する。結局、ドライブから活路を見出したデンマークペアが21-7とゲームを奪い返す。
ファイナルゲーム、引き続きヨアキム・フィッシャー・ニールセンの角度あるスマッシュが連発される中で、バージット・ミシェルズがネット前に果敢な飛び出しを見せる。相手のショットが万全でないと見るや前に出て押し込み、流れを引き寄せようとするが、ネット前でクリスティーナ・ペダーセンが精度の高い返球でこれに応じ、デンマークペアが6連続ポイントをあげて11-5と優位に立つ。後半、マウケル・フックスが豊富な運動量でラリーを立て直し、気迫のこもった強力な攻撃を仕掛ける。その勢いに押されたのか、急激な追い上げにあうデンマークペアだったが冷静さは失っていなかった。しっかりと相手のショットを見極め、甘い球を確実にスマッシュで沈めたヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティーナ・ペダーセンが21-19と接戦で勝利し、明日の決勝へと駒を進めた。
試合後、ヨアキム・フィッシャー・ニールセンは「2年ぶりの決勝進出はとてもうれしい。決勝の相手には6月のインドネシアオープンで負けているので、この舞台でリベンジしたい。」と目前に迫った優勝に強い意欲を見せた。

新着情報

■ご来場者の皆様へ
今大会より世界バドミントン連盟(BWF)の規定により、会場内でのビデオ撮影は禁止になりました。
また、デジタルカメラやカメラ機能付携帯電話の動画撮影機能の使用も禁止といたします。

ライブスコア ドロー
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