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9/24(土)準決勝 注目のカード
2016.9.22 24:00
男子シングルス① 対戦成績:リー・チョンウェイが12勝0敗
ベテラン同士の戦い。五輪の悔しさを胸に
リー・チョンウェイ(マレーシア) | VS | マーク・ツィーブラー(ドイツ) |
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試合開始予定 13:00
リー・チョンウェイが中国選手を順当に、マーク・ツィーブラーが大方の予想を覆しインド選手を下して、準決勝に進出した。明日は33歳と32歳のベテラン同士の戦いになる。
これまでの対戦成績はリー・チョンウェイが12勝1敗と圧倒。チョンウェイは「僕もマークのプレーをよく知っているし、マークも僕のプレーをよく知っている。明日は、これまでと同じようにしっかり準備するだけだよ」と語る。
超人的な速さとキレのいいショットで試合を展開するチョンウェイと、ネットプレーを駆使し、正確にラリーを構築していくツィーブラーの対戦は、ツィーブラーがいかに攻めるチャンスを作れるかが勝負の分かれ目になる。
さらに明日の戦いで注目してほしいのは、現役続行を宣言している2人の思いだ。
オリンピックは3大会連続で銀メダルと、優勝にどうしても届かないリー・チョンウェイ。対してツィーブラーは、リオ五輪は決勝トーナメントに進出できずに終わった。
レベルの差こそあれ、33歳のリーと32歳のツィーブラーは思うような結果を残せず、心に傷を残した。リオ五輪後、2人は満たされない思いを告白しあうという1時間半に及ぶ時間を持ったという。2人はこれからも前進を誓った仲間なのだ。
いつ引退してもおかしくない年齢の2人が、なぜトップに居続けられるのか、その答えを探したら観戦はいっそうおもしろくなる。
【リー・チョンウェイ】
1982年10月21日(33歳)/170㎝68kg/右利き/'08'12'16オリンピック2位、世界選手権2位3回、全英オープン優勝3回
■使用ラケットはココでチェック!
http://www.yonex.co.jp/badminton/players/post.html
【マーク・ツィーブラー】
1984年3月13日(32歳)/181cm75kg/左利き/'16全英OP8強
男子シングルス② 対戦成績:ソン・ワンホが3勝2敗
攻撃型と守備型のベテランの戦い!
ヤン・ウ・ヨルゲンセン(デンマーク) | VS | ソン・ワンホ(韓国) |
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試合開始予定 14:00
どちらが勝ってもおかしくない攻撃型と守備型の高いレベルの戦いが見られそうだ。
これまでの成績は、ソン・ワンホ(WR8位)が3勝2敗と勝ち越しているが、直近で勝ったのはヨルゲンセン(WR5位)。年齢もともに28歳で、同じ時代を戦い続けてきた。
ただ、プレースタイルは正反対。ソン・ワンホは「ヨルゲンセン選手は攻撃型。ドライブの使い方がうまくて、警戒しないといけないところだね」。
ソン自身については、「自分はねばり型。明日は守りつつ、攻めるチャンスを探りたい」。
韓国選手といえば、屈強な肉体を持ち、相手がしびれを切らすまで粘り切るのが伝統スタイルだ。その血をしっかり受け継いだソンと、欧州選手らしいヨルゲンセンのアタック力のどちらが勝るか見届けてほしい。
【ヤン・ウ・ヨルゲンセン】
1987年12月31日(28歳)/184cm76kg/右利き/'14インドネシアOP優勝、'13フランスOP優勝、'16リオ五輪16強
■使用ラケットはココでチェック!
http://www.yonex.co.jp/badminton/players/post-5.html
【ソン・ワンホ】
1988年5月17日(28歳)/176cm65kg/右利き/'16リオ五輪8強、'14香港OP優勝
女子シングルス① 対戦成績:ともに1勝1敗
山口に中国の新エースが挑む
山口茜(日本) | VS | スン・ユ(中国) |
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試合開始予定 14:00
6連敗中だったリオ五輪の銅メダリスト奥原希望をついに下し、山口茜(WR12位)が準決勝へ進出した。試合後、奥原からは「頑張ってね」と言葉を贈られ、「今度は私が頑張る番」と気合を高めている。
準決勝の相手は中国のスン・ユ。リオ五輪後、この4年間を引っ張ってきた中国のリ・シュエルイ、ワン・イーハン、ワン・シーシャンという世界ランキング上位が引退し、世界ランキング11位のスン・ユが中国のエースの座を引き継いだ。
この対戦で驚くべきはその身長差。山口が156㎝なのに対し、スン・ユは184㎝。その差は実に28㎝だ。
「球の高さに気を付けてやっていきたい。直近の試合(16年7月オーストラリアOP)では負けているので、思いきりやれればいいかなと思っている」(山口)
一方、スン・ユは「山口選手はリオ五輪も出ているしレベルは上。明日は自分のプレーをするだけです」。
4年後の東京オリンピックで激しい戦いを繰り広げるかもしれない2人の対戦を今からチェックしよう。
■観戦豆知識①
中国でも異次元。スン・ユは184㎝
中国には数多くの偉業を成した選手がいる。そこでスンに近づきたいと思う選手はいるか聞くと、意外な答えが…。
「その質問、困るんですよね(笑)。というのも、これまでの中国女子選手で、私ほど背が高い選手はいなくてプレーの参考にはならないんですよ」
中国のトップ選手といえば、スラリとした長身が多いが、たしかに184㎝のスンほどの選手はいなかった気がする。
「だからというわけではないんですが、私がお手本にしているのはチェン・ロン(リオ五輪優勝)。苦しい場面でもなんとか勝機を見出して勝ち抜くスタイルが好きですね」
中国のなかでも"ニュータイプ"のスン。果たしてどんなふうに強くなっていくか楽しみだ。
【山口茜】
やまぐち・あかね/1997年6月6日(19歳)/福井県出身/再春館製薬所所属/156cm55kg/右利き/'13ヨネックスオープンジャパン優勝、'16リオ五輪8強
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.saishunkan-badminton.jp/archives/member/2323
【スン・ユ】
孫瑜/1994年2月28日(22歳)/184cm70kg/右利き/'12世界ジュニア選手権優勝,'16シンガポールOP2位、オーストラリアOP2位
女子シングルス② 対戦成績:ヘ・ビンジャオが3勝1敗
19歳対決。日中のエースを狙う2人が激突
ヘ・ビンジャオ(中国) | VS | 大堀彩(日本) |
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試合開始予定 13:00
ともに19歳。中国と日本それぞれで次のエースを狙う19歳のヘ・ビンジャオ(WR15位)と大堀彩(WR42位)が準決勝で相まみえる。
ヘ・ビンジャオは準々決勝で、13年世界選手権優勝のラチャノックを逆転で下し、準決勝進出を決めた。フェイントたっぷりのレシーブで格上を翻弄し、男子のようにジャンプして攻撃する元気のいいプレーが光った。
リオ五輪の代表選手たちの引退で、現在、中国のナンバー2。
「今回も優勝して、いずれ偉大な先輩たちが築き上げた伝統を私も作りたい」
言葉は力強いが、直接会う本人は優しい声で話し、まだ高校生のような雰囲気だ。大堀についてはこう話している。
「大堀選手はとてもかわいいのに、激しい攻撃をしかけてきます。試合中の顔も怖い。自分はどちらかというと優しい感じかな(笑)」
一方、大堀は日本の峰を退けたあと、「今大会はシード選手の棄権というチャンスをモノにしたいと思って戦ってきました。今までそんなパターンもあったけど、モノにできなかったので…。相手云々ではなく、明日は自分のプレーがしたいです」。
いずれにしても、将来の金メダルを夢見る2人だ。フレッシュな戦いが見られるに違いない。
【ヘ・ビンジャオ】
1997年3月21日(19歳)/168cm/'16スイスOP優勝
【大堀彩】
おおほり・あや/1996年10月2日(19歳)/福島県出身/トナミ運輸所属/169cm58kg/左利き/'14世界ジュニア選手権3位
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.tonami-badminton.jp/players/aya_ohori.html
男子ダブルス①
ソノカムが「低空戦で勝つ!」と宣言!
キム・キジュン/コー・スンヒュン(韓国) | VS | 園田啓悟/嘉村健士(日本) |
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試合開始予定 12:10
「次の日本のエースになりたい」
こうきっぱり宣言する全日本チャンピオン園田/嘉村(WR16位)が、準々決勝で日本の佐伯/垰畑を下して準決勝へ進出、韓国のキム/コーと対戦する。
キム/コーは今回、急きょ結成した暫定ペア。他のパートナーとキムは世界ランク2位、コーは世界ランク5位とポテンシャルが高く、格上と言える相手だ。
そんな韓国ペアに対し、園田/嘉村はコンビネーションのよさで対抗する。2人は高1のとき組み始め、ペア歴はすでに12年。得意なのはシャトルをなるべく高く上げない低い展開で、韓国ペアに対しても「ソノカムらしい低く速い展開で勝負したい」。
相手の攻撃力を封じる低空戦にもっていければ、初めての決勝戦は見えてくる。
【キム・キジュン】
金基正/1990年8月14日(26歳)/179cm/右利き
【コー・スンヒュン】
高成炫/1987年5月21日(29歳)/180cm/右利き
【園田啓悟】
そのだ・けいご/1990年2月20日(26歳)/熊本県出身/トナミ運輸所属/169cm70kg/右利き
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.tonami-badminton.jp/players/keigo_sonoda.html
【嘉村健士】
かむら・たけし/1990年2月14日(26歳)/佐賀県出身/トナミ運輸所属/169cm66kg/右利き
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.tonami-badminton.jp/players/takeshi_kamura.html
⦿園田/嘉村戦績='15全日本総合優勝、'16シンガポールOP2位
男子ダブルス②
対戦成績:リー/リュウが3勝2敗
195㎝&192cmペアが元世界王者と対決!
モハマド・アッサン/ヘンドラ・セティアワン(インドネシア) | VS | リー・ジュンホゥイ/リュ・ユチェン(中国) |
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試合開始予定 16:00
日本ではあまり知られていないが、中国にとんでもない"大型"ペアがいる。世界ランキング14位のリー/リュウだ。身長195センチと192センチのペアの高さを持ち、21歳と勢いもある。
2013年には世界ジュニア選手権を制し、東京オリンピックではこのペアが中国の3連続優勝を狙っている。
準決勝で対戦するアッサン/セティアワンは、世界選手権で優勝したこともある百戦錬磨だが、中国ペアには2勝3敗と相性が悪い。
準決勝では、中国ペアのとんでもないスマッシュの角度にまず驚いてほしい。インドネシアペアがどんな球を使って攻撃に持ち込ませないようにしているかも要チェックだ。
【モハマド・アッサン】
1987年9月7日(29歳)/173cm72kg/右利き
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【ヘンドラ・セティアワン】
1984年8月25日(32歳)/183cm82kg/右利き
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http://www.yonex.co.jp/badminton/players/post-9.html
⦿アッサン/セティアワン戦績='13'15世界選手権優勝、'14全英OP優勝、'13'15スーパーシリーズファイナル優勝
【リー・ジュンホゥイ】
李俊慧/1995年5月10日(21歳)/195cm/右利き
【リュ・ユチェン】
劉雨辰/1995年7月25日(21歳)/192cm75kg/右利き
⦿リー/リュウ戦績='13世界ジュニア優勝、'16アジア選手権優勝
女子ダブルス① 国際大会・対戦成績:髙橋/松友が1勝
金メダリストが高校時代の盟友と対戦
髙橋礼華/松友美佐紀(日本) | VS | 米元小春/田中志穂(日本) |
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試合開始予定 12:00
2014年12月に公式戦に出た米元/田中(WR35位)が存在をアピールする準決勝進出を遂げた。現在、日本B代表の2人にとって、スーパーシリーズの4強は初めて。まだまだ上を目指す2人は大きな自信を得た形だ。
そんな米元/田中が挑戦するのは、金メダリストの髙橋/松友。国際大会での対戦は1回きりだが、髙橋と同い年の米元は「(髙橋/松友とは)高校時代からだと数えきれないくらい戦っている」。
当時は勝ったり負けたりだったが、今は「すごい格上」。髙橋/松友のコンビネーションの速さにしっかりついていき、「ベスト4の舞台を楽しみたい」と米元は話している。
迎え撃つ髙橋/松友は「勝ち負けというより自分のプレーをしたい」。ファンの前で金メダルに輝いたプレーをしっかり披露してくれるだろう。
【髙橋礼華】
たかはし・あやか/1990年4月19日(26歳)/奈良県出身/日本ユニシス所属/164cm58kg/右利き
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.unisys.co.jp/badminton/w/team/takahashi.html
【松友美佐紀】
まつとも・みさき/1992年2月8日(24歳)/徳島県出身/日本ユニシス所属/159cm51kg/右利き
■所属チーム・プロフィールはコチラ
http://www.unisys.co.jp/BADMINTON/w/team/matsutomo.html
⦿髙橋/松友戦績='14スーパーシリーズファイナル優勝、'14ヨネックスオープンジャパン優勝、'16全英OP優勝、リオ五輪優勝
【米元小春】
よねもと・こはる/1990年12月7日(26歳)/広島県出身/北都銀行所属/166cm/右利き【田中志穂】
たなか・しほ/1992年9月5日(24歳)/熊本県出身/北都銀行所属/160cm/右利き⦿米元/田中戦績='16ベトナムOP優勝
女子ダブルス② 対戦成績:ルオ/ルオが3勝2敗
五輪の再戦。デンマークペア、リベンジなるか。
クリスティナ・ペダセン/カミラ・リター・ユール(デンマーク) ) | VS | ルオ・イン/ルオ・ユー(中国)(中国) |
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試合開始予定 15:00
リオ五輪の決勝で髙橋/松友と戦ったペダセン/リター・ユールが順当に勝ち上がった。次の対戦相手は中国の双子ペア、ルオ/ルオだ。
「試合中に2人の区別? 全然見分けがつかないわよ! だからいつも別々のウエアーを着てくれないかしらと思ってるの(笑)」(リター・ユール)
リオ五輪で、デンマークペアと双子ペアは同じ予選リーグで、実は双子ペアがストレート勝ちしている。勝率で双子ペアは決勝トーナメント進出を逃したが、デンマークペアにとっては侮れない相手だ。
今回は実力を示したい双子が勝つのか、髙橋/松友へのリベンジの思いを秘めるデンマークペアが勝つのか。準決勝では2つの思いが交錯する。
【クリスティナ・ペダセン】
1986年5月19日(30歳)/178cm68kg/右利き
■使用ラケットはココでチェック!
http://www.yonex.co.jp/badminton/players/post-14.html【カミラ・リター・ユール】
1983年11月23日(32歳)/183cm71kg/左利き
■使用ラケットはココでチェック!
http://www.yonex.co.jp/badminton/players/post-13.html⦿ペダセン/リター・ユール戦績='15ヨネックスオープンジャパン2位、世界選手権2位、'16リオ五輪2位
【ルオ・イン】
駱臝/1991年1月11日(25歳)/164cm62kg/右利き
【ルオ・ユー】
駱羽/1991年1月11日(25歳)/164cm64kg/右利き
⦿ルオ/ルオ戦績='15 スーパーシリーズファイナル優勝
混合ダブルス① 対戦成績:ともに2勝2敗
見逃せない! 世界ランキング1位とリオ銅メダリストの対決
コ・スンヒュン/キム・ハナ(韓国) | VS | チャン・ペンスン/ゴー・リューイン(マレーシア) |
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試合開始予定 16:00
世界ランキング1位の韓国ペアと、リオ五輪で銀メダルを獲得したマレーシアペア(WR8位)が戦う最高の組み合わせになった。
オリンピック後の疲れはあるというが、もちろんどちらも狙っているのは優勝だ。チャン/ゴーは組んで8年になるだけに、「私たちはローテーションのうまさに自信がある」。
一方、華やかなルックスを持つ長身のコー/キムは、ネット前でキムが球を止めて、コーの強打に繋げるのが必勝パターンだ。ここ5年でコーはウエイトトレーニングで筋肉量を増やし、5kgの体重アップに成功。その強打は見る価値があるだろう。
「明日はこれまで以上に厳しい戦いになるが、4年ぶりの優勝がしたい」(ゴー)
勝ち越しの勝利を収めるのはどちらか、見届けてほしい。
【コー・スンヒュン】
高成炫/1987年5月21日(29歳)/182cm85kg/右利き
【キム・ハナ】
金荷娜/1989年12月27日(26歳)/172cm55kg/右利き
⦿コー/キム戦績='16リオ五輪8強
【チャン・ペンスン】
1988年4月27日(28歳)/175cm68kg/右利き
【ゴー・リューイン】
1989年5月30日(27歳)/166cm56kg/右利き
⦿コー/キム戦績='12ヨネックスオープンジャパン優勝、'16リオ五輪2位