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大会展望7
「世代交代の幕開けの予感!?」
昨年のヨネックスオープンジャパンで引退をした池田信太郎さんに聞く!本大会の男子の見どころ!
試合の展望<MS>新なスター誕生となるか!
リオ五輪が閉幕し8年以上続いたリン・ダン、リー・チョンウェイのライバル史に終止符をうつような形で中国のチェン・ロンが初優勝を成し遂げた。リオ五輪では若い世代が彼らの実力に追いついてきたというのが印象的であり、いよいよ世代交代の幕開けの予感さえ感じさせてくれる。
そのリオ五輪で、デンマークのビクター・アクセルセンが銅メダルを獲得。年々精神的にも安定感が増してきており、長身から角度のあるショットとディフェンスの幅の広さがここ数年の彼を支えている。また、かつてのデンマークの英雄でもある、ピーター・ゲードのようなプロフェッショナルマインドも兼ね備えており今後のバドミントン界を背負うような存在としても大注目されている。今大会は第2シード、決勝でリー・チョンウェイと対戦することになればハイレベルな試合が期待されるであろう。
メダリストを追いかける存在として注目したいのがリオ五輪でも高いパフォーマンスと身体能力を生かした攻撃が魅力的なスリカンス・キダンビ選手、欧州からはデンマーク勢の、ヤン・ウ・ヨルゲンセン、ハンス・クリスチャン・ヴィッティンフスが上位進出の可能性が高い。
そして日本は今大会から2020東京五輪へ向けて大きな船出となる。絶対的なエースの桃田賢斗を欠き、ベテラン佐々木翔はリオ五輪後に引退。まさに新世代の選手の活躍が非常に期待される。日本の男子シングルス陣は過渡期を迎えてきていると言える。中堅層に経験豊富な選手が多く、4年スパンで考えるとどうしても年齢的なハードルもあるのも事実。そういう中で注目したいのが次世代ターゲット・育成メンバーでもある常山幹太、奈良岡功大である。BWFワールドスーパーシリーズファイナル, BWFワールドスーパーシリーズの活躍こそ少ないものの年々成長している姿は目をみはるものがある。ともに予選からのスタートとなるが本戦出場は必須条件。シード選手との対戦でも番狂わせできる実力もあるだけに非常に期待をしたい。すでに2020年東京五輪へ向けた戦いは始まっていると言えるだろう。
試合の展望<MD>混戦から抜け出すは誰だ!
まさに戦国時代の突入か。リオ五輪では相次シード選手が破れていった男子ダブルス。中国のフー・ファイフン、ツァン・ナン(WR4位)が優勝するものの、他の入賞者はマレーシアペア(WR12位)、イギリスペア(22位)というようなシード圏外の選手がジャイアントキリングを達成し見事入賞を果たした。まちがいなく実力が一番拮抗している種目である。
誰にでも優勝のチャンスがあるとすれば期待をしたいのが男子としてYOJ初優勝が期待される遠藤大由/早川賢一だろう。リオ五輪では不運ともいえるような腰の怪我によりベスト8止まりとなった。予選ではランキング上位者の中国、インドネシアペアを撃破。その試合の続きを日本で観たいというのがファンの声だと思う。ベストのパフォーマンスが発揮できれば優勝の可能性も十分あるだけに期待がふくらむ。2番手の園田啓悟、嘉村健士にも大きな期待をよせたい。スピードあふれる試合展開は多くの観客を魅了する。そして世代交代をしなくてはいけない役目も担っている。若手の台頭といえば保木卓朗/小林優吾、渡辺勇大/三橋健也、金子祐樹/井上拓人。この3ペアは間違いなく2020年東京五輪の出場争いに絡んでくる可能性が高い。総合力が増してきている日本ダブルス陣、今大会大いに期待をしたいと思う。
オリンピックこそ不発に終わったが抜群の前衛の技術とコンビネーション、試合運びにも定評があるのがインドネシアのモハマド・アッサン、ヘンドラ・セティアワンである。14年アジア大会、13、15年世界選手権を制している。セティアワンの的確なシャトルコントロールと独特の前衛の“当て感”はまさに異次元。ハマれば今回も優勝候補大本命となるだろう。
欧州からはベテランのマシアス・ボー、カルステン・モゲンセンが参戦。経験と実力を兼ね備えたペアである。また、注目したいのがリオ五輪の下克上の立役者、マレーシアペアのゴー・Vシェム/タン・ウィーキョンである。決勝もファイナル21-23点というあと一歩の所で金メダルを逃した。間違いなく今後のマレーシア復権へ欠かせないワンピースとなった。
五輪後は2番手が著しく成長していく時期でもある。デンマークのマッズ・ピーラー・コールディング/マッズ・コロラド・ピーターセン、日本の園田/嘉村。メダルこそ逃したものの中国のチャイ・ビャオ/ホン・ウェイは今大会第1シードである。長らく続いている群雄割拠の時代から抜け出すのはどのペアなのか。2020年東京五輪への戦いがいよいよスタートする。